三浦哲郎の「盆土産」は、「冬の雁」に入っていると教えて頂き、もう古本しかなかったので、探して入手しました。「盆土産」は今読んでも、胸に沁みるお話でした。
さて、弟の勘違いをどうしようと思い、放っておこうかとも思ったのですが、いつか何処かで恥をかいては気の毒だとも思って、「冬の雁」を貸しました。
「なんで? どうして? 向田邦子だったよ!」
長い思い込みは、中々厄介のようです。
「盆土産」の話から、母が、弟を子どもの頃釣りに連れて行ったら、
「なんでだか橋から川に落ちちゃって」
と、ふと話し出しました。
「あら落ちちゃったわと思って川に降りたら、泣いてたわ。なんで落ちたのかしらね」
母はそう言えば弟を、海にも流した。
弟は、今生きてるだけで充分だと思いました。
- 2012/04/30(月) 13:51:34|
- 日記
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