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菅野彰

菅野彰の日記です

「ある時のこと」

 先日の大変冷静さに欠ける日記に、様々なお言葉をありがとうございました。本当に、頂いたお言葉は様々でしたが、無関心より、ずっと有り難いです。

 その日記に、
『友人達は気負うことなく、
「行くよ」
 と、福島を訪ねてくれて、私はある時からそれを「申し訳ない、有り難い」と思うのを自分に禁じました。』
 そう書きました。
 逆の立場から、同じようなことを思われている方々がいらっしゃったので、蛇足ながらそのことを少し書き添えます。
 一昨日私は激昂しましたが、前にも書いた通り福島県はとても広く、私の住む地域には原発近くの町から避難していらっしゃる方がいるくらいです。
 でもまあ、私も「絶対大丈夫」とは言えはしません。放射能や、口に入るものについて。私は直接言われたことはありませんが、今すぐ福島県を出るべきだという意見もあります。
 そういう中で、震災後、状況を理解しながらも友人達が町を訪ねてくれます。地元のお酒も飲んでくれます。お米も水も検査は通っていますが、私はそれも本当は「絶対大丈夫」とは言えません。
 中には、
「別のNちゃん(私)に会いに来てる訳じゃないの。ラーメン食べて温泉入って酒飲みたいだけー」
 なんて言う友達もいます。
 震災の後しばらく私は、そうして気負わず訪ねてくれる友達に、「有り難い」と思っていました。
 ある時から思うことを自分に禁じたのは、特に、きっかけはないです。
 友人達の態度に、私は、
「あれ? 誰か私の友達一人でも、有り難がってくれなんて思ってる?」
 いや、誰も思ってないなと、気づいただけです。
 そしたらもう、「ごめんね、ありがとう」なんて、失礼なことを思うのはやめようと思いました。

 先日の日記で、私の文章力が足りず、少なからぬ皆様に上手く伝わらなかった大事なことがあります。大事なことなのでもう一度書きます。
 このことだけを見て、フランス人がどうと言うのはいやです。それこそが差別そのものです。
 私にも、フランスに大切な友人がいるのに、このことにもっと心を砕いて言葉を尽くせなかったことは、不甲斐ない限りです。

 何かあったらまた激昂すると思いますが、日々は普通に暮らしております。
 今朝、弟と雑談していたら、弟が突然、
「やや、姉さん今日の化粧はどうなさった!?」
 と、言いまして。
 私は仕事場に眉ペンを忘れたので、仕事場で眉を描こうと思っていた訳です。
「これから眉描くんだよ!」
 そう言いましたら、
「ならよかった。麿ですぞ! 姉さん目茶苦茶麿ですぞ!!」
 麿、言われまして。
 本当に細かい男だなこんな弟本当に嫌だ、と、プンスカ怒りながらさっき眉を描いた次第。
  1. 2012/10/19(金) 09:49:47|
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