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菅野彰

菅野彰の日記です

「お嬢さんの気持ち」

 昨日Twitterで、
「弟が、人に『ご苦労様』というのはものすごく失礼なことだ! と、熱く主張します。私はあまり人に『ご苦労様です』という機会がなくて(『お疲れ様です』か『ありがとうございます』を多分代わりに使用)、ピンと来ないんですが、弟は言わないし言われるのも厭なんだそうです。考えたことがなかった」
 と、呟きました。
 そしたら沢山の方から、「ご苦労様」は、目下の人へ使う言葉なので、会社の研修などでも使わないように指導されるというようなリプライを頂きました。元々は、お殿様が家臣に向けて使う言葉から由来しているからだそうです。
 それを何処かで学んだのかなんなのか弟は、
「意識して絶対に言わない」
 と、言っていて、私は恥ずかしながら知らなかったので弟の話を聞いているときは、
「考えすぎじゃない?」
 そう流してしまったので、朝弟に会ったときに、
「知ってたら言わない言葉だと、色んな人に言われたよ」
 と、言ったら、
「でしょ」
 と、弟が言いこの話は終了しました。
 私もこれからは意識して、言わないと思います。
 

 弟の「ご苦労様です」とは全く違う、私の感覚のみの話なのですが、この件でふと思い出したことがあります。
 若い頃、一応社会らしきものに出たばかりぐらいの二十代前半の頃、「お嬢さん」と言われるのがとても嫌でした。いや、これ言われて嬉しい人、あんまりいないですよね多分。でも仕事中に、
「ちょっとお嬢さん」
 と、言われた時の不愉快な気持ちを、最近時々思い出します。
 何故最近時々思い出すのかと言うと、自分が「お嬢さん」から遠く離れて、近頃私は若い人のことを話題にする時に、
「あの、若いお嬢さんがね」
 と、言うようになってしまったからです。
 もちろん若い方に向かって、
「ちょっとお嬢さん」
 と、言うということはさすがにないのですが、たまにこの言葉を使ってしまいます。
 あの頃のとても不愉快な気持ちが、何処から来るどんな気持ちだったのか、すっかり見失ってしまったようです。
 そういうの良くないなと、「お嬢さん」と言う度に、自分に苛立ちますがつい言ってしまう。


 この間、十九歳のギャルと交流しました。宴会の席で、知らないギャルが隣に座り、私が白ワインを飲んでいたら、
「それなに?」
 と、話し掛けて来ました。
「白ワインですよ」
 そう答えたら、
「えー? お酒とか飲んじゃう感じー? すごーい」
 と、言われました。
 この話をすると、みんな、「それ本当? 本当にいるの? そういうギャル」と言いますが、本当です。
「あそこに行けば貰えますよ」
 配っているところを指すと彼女は、
「えー? あたし十九だし」
 と、おっしゃるので、未成年だから飲酒をしないのかちゃんとした子だと思いながらも、何故か私は彼女に掴まりその後も話し続け、途中で私がこの子に敬語を使う意味がわからないと思ったので私なりにフランクに話したのですが。
 最後にギャルが、
「えー? チェキろうよー(と、言った気がするのだけど写メろうよだったかな)」
 と、言い出して、この頃には、
「何が、『えー?』 なんだ?」
 と、いちいち突っ込みたくなるくらい、おもしろくなってきてしまっていました。
 しかし何故私はこの知らないギャルのスマホに写り込んでいるのだ、と思いながら一緒に写真に写り、お別れしました。
 いろんな十九歳がいると思うのですが、私は彼女を話題にする時に、
「若いお嬢さんに会ってね」
 と、言うことはないと思います。
 おもしろかったけど、死ぬほど疲れました。
 あの子は私と話していて何か楽しかったかな? 謎だ。
  1. 2012/07/26(木) 11:52:25|
  2. 日記