また新刊なのか。
そう言わずに。これはちょっと特殊な本です。
「華客の鳥」は、1999年に「小説ディアプラス vol.2」に掲載された、「HARD LACK」シリーズの登場人物シンとハルを主人公にしたスピンオフです。当時の挿画は松崎司先生で、掲載は十八年前。そんな長い時間そのままにしていたのは私で、担当さん及び新書館さんがあきらめずにいてくださって7月にようやく本になります。
「華客の鳥」のその後の物語「鳥の行方」と、エドとタクヤも登場する「By the way」を書き下ろしたのは四年前でした。「鳥の行方」を書いたときは、よくもこんなに長いことこの続きを放置していたと自分に呆れ果てました。書けて良かった。
一言言いたい。「華客の鳥」を書いたのは十八年前だ。古くさいんじゃなくて古いの。その古さを堪能してください。
後書きに書き忘れた気がするのですが、「華客」は本来の「かかく」と読ませる言葉とは違う意味で私の造語です。「かきゃく」と読ませます。
美しいシンとハルを今回描いてくださったのは、「レベッカ・ストリート」でも別次元のシンとハルを描いてくださった珂弐之ニカ先生です。
カバーの美しさ、口絵のハルの少年の健気さや脆さは、言葉が出ないです。
そしてその美しさを存分に生かしてくださった新書館デザイン部にも感謝しかない。
十八年が経って、美しい本になりました。
是非読んでやってください。
この本には、協力書店特典SSというものがついてきます。「デート」という短編を書きました。
どうしてもこの特典ペーパーを入手して欲しい。
何故かというと、シンとハルと、エドとタクヤで楽しくデートする話だからです。楽しいよ。
時々この特典SSでやってしまうのですが、
「ここまで本に入れたかった」
というやつです。今回はやってしまった。本に入れたかったけどペーパーなので手に入れてやってください。
アニメイト全店と、ネット書店通販もあります。
青文字がリンクになっております。よろしくね。
「華客の鳥」特典情報「華客の鳥」特典SSペーパー配布書店リスト 書店さんが把握していない場合もたまにあるようなので、ついて来ない場合は書店員さんにお尋ねください。
きれいな本にしていただいて、感謝です。
読んでいただけたら、なお嬉しいです。
- 2017/06/22(木) 19:49:46|
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