菅野彰

菅野彰の日記です

「僕は穴の空いた服を着て。」(河出書房新社)/都内3月16日頃、全国3月18日発行

 河出書房新社から、3月中旬に「僕は穴の空いた服を着て。」というタイトルの小説単行本が発行されます。
 ジャンルと値段はいつもと違いますが、中身は全くいつもの私です。
 値段は1300円程になります。四六判という判型になります。高くてごめんなさいと最初ここに書きましたが、本の体裁としては適正価格ですよと教えられました。読んでいただいて、適正価格だったと思っていただけるものが書けたと、私は思っています。そう思っていただけたらありがたいです。
 ジャンルは一般小説になります。
 でもいつもの私と変わりはありません。
 読んでいただけたらただ嬉しい限りです。

 一点、いつもと少しだけ違うことがあります。
 今のペンネームで仕事をして多分今年で23年目ですが、今までは何かしらの決まり事を守って書いて来ました。ラブストーリーであること。時代小説であること。エンターテイメント性から逸脱しないこと。
 これらの決まり事を守ることを、私は今現在も充分楽しんでいますし、自分で好んで選んだ決まり事です。
 今回初めて、一切の決まりごとのない中で、自分の書きたい気持ちだけで書きたいことを書きました。
 それは怖いことでもありましたが、思いの外楽しかったです。
 機会をくださった河出さんには感謝しています。

 もう一つ。
 「朝彦と夜彦1987」に関する日記の中で二度、「小説化は不可能だと判断して、同じテーマで違う小説書く予定でいたところ、上演が決まりました」というようなことを書いています。ごめんなさいこの文章が伝わりにくかったみたいなのでご説明しますね。「朝彦と夜彦1987」は、小説に書き直そうと何度か試みたんです。でも戯曲として書いたので、「朝彦と夜彦1987」そのものを小説に書き換えることは不可能だと途中でそれはあきらめて、私にとっては同一のテーマだけれど全く別の小説を書こうと決めたんです。
 それがこの小説です。
 こちらの発行が決まった時期の方が上演が決定するより早かったので、それを追い越して「朝彦と夜彦1987」が上演されたことは喜びとともに驚きでした。
 「朝彦と夜彦1987」の中にあるテーマは、一つではありません。
 いくつかのテーマの中の一つを、今回は題材にしました。
 朝彦も夜彦も、「僕は穴の空いた服を着て。」の中には存在しません。
 ただ、似た台詞、似た表現が複数回出て来ます。
 このことについては執筆中に悩みましたが、外すことのできない言葉だったので重複になりますが小説でも書きました。
 ご容赦いただけますと幸いです。

 これはいつどの本を出版していただくときにも同じく思うことですが、一人でも多くの方に読んでいただくこと以上の望みも喜びもありません。
 書店予約も始まりました。読んでいただけたら、本当に嬉しいです。
 
 書影が出たので、カバー周りについて少し語らせてください。
 カバーデザインは、坂野公一さんが担当してくださいました。担当編集者さんとともに、最良の形にしてくださることを全く疑わずに全幅の信頼をおいて完全にお預けしました。言葉もない素敵な本にしてくださって、ただただ感謝ばかりです。
 イラストをくださった川野さんは、たくさん上げていただいたイラストレーターさん候補の方の中から、坂野さん、担当編集者さん、私の満場一致の第一希望の方です。お引き受けいただけて、そして気持ちが洗われるような美しいという言葉だけで表現しきれない心のあるイラストをくださって、本当にありがたかったです。
 帯文は、俳優の瀬戸康史さんに書いていただきました。お忙しいのにきちんと読んでくださって、長く、そしてとても丁寧な言葉を綴ってくださいました。丁度、担当さんと裏帯について話し合っていたときに瀬戸さんからの帯文をいただいて、担当さんも私も、瀬戸さんのこのお言葉だけで帯はもう充分過ぎると頷き合いました。長く書いてくださったので、担当さんが泣く泣く少し削らせていただきました。きちんと、「僕はこう思う」と主観であることも沿えてくださる気遣いまでがあって、私の方が感謝を上手く綴れる自信がないです。

 それらの全てを繋いでくださった担当さんには、本当に感謝では足りない。長い時間、声を掛け続けてくださった担当さんです。ありがとう。書けて嬉しかった。
 私はデビュー前に河出書房の「文藝」に投稿していました。二次選考を超えることはできませんでした。
 随分時間が経ちましたが、やはり感慨深さはひとしおです。
 お手にとっていただけたらありがたいです。よろしくお願いします。

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  1. 2016/04/22(金) 07:30:50|
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