なんだか実感がないのですが、年の瀬です。
「あまちゃん」思い切りネタバレありの日記です。
もし今日の総集編を録画していてそれが初見の方がいらっしゃったら、慌ててこの日記は閉じて下さい。
「ハードディスクの容量がいっぱいです」と、半年ぐらい言い続けたハードディスクに、何かを観ては消したりしながら、「はいはい」と、生返事をし続けていたら、さっき「あまちゃん」の総集編を録画中に、「もう無理だってば」と録画を中止されてしまいました。そんな日も来るのですね。
それでしょうがないので、「あまちゃん」の最後の方を観ました。
今は楽しく「ごちそうさん」を観ていますが、「あまちゃん」を観ていたときに、ものすごく考えたことがあったので、それを今年最後に書き留めておきます。
震災の話に突入する前の週の土曜日、とても不穏なナレーションとともにユイちゃんが北鉄に乗りました。北鉄のことを私は知らなかったので、あのとき、もしかしたらユイちゃんは津波で死んでしまうのかもしれないと思った。
人が死ぬ話はそれだけで辛いです。それも、毎朝近所のかわいい女の子に挨拶するように見続けていたユイちゃんが、もし死んでしまったら。土曜日の朝その回を観て、胸が潰れそうになって、日曜日もずっとユイちゃんのことを考えていました。
ユイちゃんのことを考え続けて、日曜日に私は、もし「あまちゃん」の中でユイちゃんが死んでしまっても、その物語を受け入れようと思うようになりました。
毎朝挨拶をしていた近所の女の子、ひたむきに生きて頑張ったり、ぐれたり、また頑張ったり、そんな当たり前の日常を送っていた少女が、突然不条理にその命を奪われる。
そういうことが、あの日、3月11日に沢山あったことを私達が追体験することは辛いけれど大事なことかもしれない。そう、思い込んで月曜日を迎えました。
結果、ユイちゃんは生きていた。
最後、アキちゃんと走るユイちゃんを見て、ユイちゃんは物語の中の女の子だけど、そんなことを考えて本当にごめんなさいと、涙が零れました。
生きて、ユイちゃんは命のことをちゃんと教えてくれた。
「あまちゃん」と、ときを過ごせて、本当に良かったです。
Twitterの方で連投させて頂いたのですが、今年は少し頑張れました。
年明け、「あした咲く花-新島八重の生きた日々-」(イースト・プレス)の刊行から始まって、「女に生まれてみたものの。」「あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します」(ともに新書館)の文庫化。小説Chara(徳間書店)には「かわいくないひと」、小説WINGS夏号(新書館)には「HARD LUCK」の番外編を書きました。十一月には、「新装版 毎日晴天!」「花屋の店番 毎日晴天!12」(ともに徳間書店)を刊行することができました。ブログをまとめた本、「居酒屋に半カレー」(オークラ出版)も出して頂きました。
そして現在、「帰ってきた海馬が耳から駆けてゆく3」(新書館)発売中です。
小説WINGS(新書館)では、観劇エッセイ「非常灯は消灯中」も連載させて頂きました。今年の発行物の最後は、隔月刊「Wings」(新書館)で連載中の「帰ってきた海馬が耳から駆けてゆく」。
そんな一年でした。
久しぶりに例年よりお仕事をして、改めて実感したことは、一人で仕事をしているのではないという、当たり前のことです。
沢山の方のお陰で、私は成り立っています。
もちろん、読んで下さるみなさまには、心から感謝です。
かつてなく真面目に、年を納めてみようと思います。
今年も本当に、お世話になりました。
来年もまた、どうかよろしくお願いします。
よいお年を。
- 2013/12/30(月) 18:43:56|
- 告知と日記
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師走相応に、走る日々を過ごしております。ありがたいことです。
そんな中今日、前髪を切ってきました。いつもの変な美容師ではなく、近所の美容師さんです。前髪って、ある日突然、
「あ、限界」
って、なるよね。
変な美容師は、一ヶ月ぐらい前に詣でてきました。
日本シリーズの頃で、Sくんと私は、ずっと野球の話をしていました。お互い、なんか野球は好きだけど詳しくはない。そんな感じです。
「テレビで見ると、球種の区別とかつかないよね」
「全然つかない」
その会話を、きれいな顔をした、細身の見習いの青年が、時折小さく口を挟みながらそれでも聞いていました。彼は随分と、我慢をしたと思います。
「ストレートとフォークの区別もつかないしさ。だいたい、ナックルボールって何?」
店長、Sくんがそうぼやいたところで、見習い青年はぷつっと切れたのでしょう。
「それはですね!」
突然彼は身を乗り出して、「フォークとは」「カーブとは」「スライダーとは」「ナックルボールとは」と、一つ一つ丁寧に説明を始めました。説明が止まりません。
「知らなかった。野球、好きなんだ?」
Sくんが苦笑して尋ねると、
「僕実は、野球部だったんです」
若干、なよっとして見える青年は、初めてそのことを職場で打ち明けたようでした。
逆に、何故黙っていた。
この間友人が、Sくんに髪を切ってもらいたいというので、紹介しました。
そしたら彼は、違う名前を名乗って、
「実はこっちが本名なんです」
と、友人に告げたそうです。
どういうことだおい!
諸々、新刊ラッシュです。
「毎日晴天!」関連につきましては、一つ前の記事に詳しく書いてあります。現在品切れのものも、増版中ですので、よろしくお願い致します。
感想など、書き込んでくださるみなさま、本当にありがとうございます。
また頑張ります。
そして、「居酒屋に半カレー」(オークラ出版)発売中。これは、今までのこの日記を本にまとめたものです。松本花先生が、大変かわいらしい本にしてくださいました。
こちらが特設サイト。
http://www.oakla.com/www.oakla.com/fair/izakaya/
ペーパーがダウンロード出来ます。なんぼでもダウンロードして。
非難集中中の私の巨乳イラストは、私が花さんに不二子ちゃんをリクエストして、「太った」と、お伝えした結果の産物でございます。かわいいよ!
ただまあ胸は本当にJAROでして、私大分肥えたので、
「もうCカップなのでは」
と、こないだ絶対にやってはいけない目分量でブラジャーを買うということをいたしましたら、なんてゆうかまあ、かぱかぱと、余りましてございます。はい。
更には、私の本ではないのですか、大好きなmimiさんの素敵な本が香港で発売されるのに辺り、僭越ながら序文を書かせて頂きました。
本のタイトルは「當抹茶Latte遇上鴛鴦」
日本語にすると「抹茶ラテが鴛鴦に出会ったら」だそうです。
mimiさんから見た、素敵な香港が満載。日本語版も発行されたらいいのに……。
中国の言葉で書かれた本ですが、よろしければ写真も載っているかわいらしい本なので是非。
http://www.yesasia.com/global/dang-mo-chalatte-yu-shang-yuan-yang/1034738749-0-0-0-ja/info.html
こちらから通販できます。
よろしくお願いしますね。
- 2013/12/03(火) 16:41:05|
- 私の変な美容師
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