急ぎ働きをちょっと終えた私です(Twitter参照)。
中央線沿線に、とあるバーがあります。前にちょっと書いたことのある、Cさんというマスターが一人でやっています。Cさんは、かっこいいです。見た目はちょっとEXILE風味ですが、実はガラケーを大事に使い、ハードリカーより生ビールをこよなく愛し、一日の大半を店で終えます。パソコンも持っていないそうで、店を始めて十二年、朝帰って寝るだけの生活でテレビもほとんど観ないと言います。
「じゃあCさん情報、何処から得るの?」
「お客さんの話。それだけ」
そんなCさんは積極的に話に混ざることもあまりなく、こちらから話し掛けたときだけ楽しく会話してくれます。
先日、夜も更けて店には、何人かの常連がだらりと飲んでいるだけになりました。私は友人が常連で、Cさんのバーに行くのはその友人のところに行ったときだけです。プチ常連。
そんな中、最近何処ででも繰り広げられる、「東京オリンピックのとき自分達がどうしているか」という話になりました。七年は長いようで短い。短いようで長い。
「七年前そんな話したねえって、ここでダラっと飲んでたりして。ねえ? Cさん」
誰かが言うと、いつもクールでEXILEみたいなCさんは突然、
「ああ!? あたしバーテンなんかしてましたっけねえ?」
志村けんに豹変しました。
七年後の自分を、不意に、演じたくなったようです。
志村けんは健在ですが、でも、Cさん本当に十二年情報が停止しているのねという、志村けんでした。
私は割とCさんのファンなので、突然の志村けん化には、正直心に傷を残しました。
「小説Dear+アキ」発売中です。「帰ってきた海馬が耳から駆けてゆく」が、プロポーズ特集に出張中です。
今日ふと、書き忘れたエピソードがあることを思い出したので、ここに書いて置きます。
プロポーズぽいことされた話ですよ! 独身熟女が昔話をしますよ!
三十代半ばぐらいのときでしょうか。随分会っていなかった、中学の同級生と再会しました。お互い仕事が忙しく時間も不規則で、たまに深夜のファミレスや居酒屋で食事をしました。主に私は彼の仕事の話を聞いていました。
彼は、車好きが高じて、あるレーシングチームのエンジニアになっていました。しかし一見派手な仕事に見えるけれど薄給だし死ぬほど忙しいし、年齢的に楽しいだけではやっていけないという気持ちになっていました。
彼は、私以上にどうやら世間を知らないようでした。
私が忙しく働いていて、深夜に連絡がついたりするのは、大手の商社などでバリバリ働いているOLだからなのだと勝手に激しい勘違いをしました。
「仕事大変そうだね。今日も残業?」
度々エッセイに書いていますが、私は大嘘つきです。私の変な美容師のように直球で職業を言い当ててこない限り、ごまかせるだけごまかします。
「まあ、忙しくて最近。ほら、不景気だから」
なんでかというと、いつでも疚しいからです。ほら今もこうして彼のことを書いてるよ特に原稿料は発生しないけど!
彼の中で私は、いつの間にか大手企業の有能なOLになりました。
彼はずっと車と暮らしてきたので、大手企業の有能なOLを見たことがなかったのでしょう……。
「俺、独立して修理工場始めようと思うんだよね。ちゃんとした会社勤めしてる人にそれやめろって言えないけど、経理とか経営とかしてくれる人が欲しい」
私、確定申告も、まともに、できない。
忙しさと疚しさから彼とは疎遠になりましたが、まあ、もしご縁が成っていたら、それは結婚詐欺の一種だったと言えるでしょう。
彼が経理と経営ができる有能な人と巡り会えたことを、遠方から願う次第です。
- 2013/09/26(木) 14:54:14|
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まだわからないけど、iPhoneにしたい。
なんでかというと、永遠のマダガラ友達だと思ってたゼミの友達が、スマホにしたから。ただそれだけ。なんという子どもっぽい理由なの。
そしたら丁度新しいiPhoneが出るというので、それにしようかと。
いつ変えるかわかりませんが、もし変えたら無口な人になるかもしれません。Twitterも単語だけ呟いたりとか。単語だけでも呟けたらいいが……。
お知らせです。
小説WINGSで連載中の観劇エッセイ「非常灯は消灯中」との重複を避けるために、「舞台観劇日記」を削除します。
同様の理由で、日記の過去ログも削除させて頂きました。
読んでくださって本当にありがとうございました。
- 2013/09/14(土) 17:55:52|
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