菅野彰

菅野彰の日記です

「色悪作家と校正者の不貞」(ディアプラス文庫)初回特典SSあり・12/9発行

 楽しく楽しく書いているディアプラスの「色悪作家と校正者」シリーズ第一弾、「色悪作家と校正者の不貞」が12/9に発行になります。
 このシリーズは、歴史校正会社に勤める歴史校正者塔野正祐と、小説家東堂大吾の、本を巡り巡る物語です。
 おもしろいよ!
 本が好きだなあって思いながら、楽しく書いていて今「色悪作家と校正者の貞節」「色悪作家と校正者の純潔」と三作目まで書いております。その第1巻。
 西荻窪を舞台に、日本酒とおいしい居酒屋も出て参ります。
 後書きに書いてありますがこの話を思いついたきっかけは、ええとわたしがですね、以前某歴史小説を書かせていただいたときに歴史校正を初めて体験いたしまして。
 それはもう壮絶な赤と鉛筆と資料の添付を経験し、おかげで素晴らしい本が上梓できたと思えたのは本が出てからで、歴史校正と向き合っている最中は、
「やつざきにしてくれるー!」
 と書き込みに叫んでいたのを数年が経って、
「おかしてやる」
 くらいに落ちついたということが帯にそのまま大吾の台詞で抜かれておりますな……あははごめんな会ったこともない校正さん。
 その経験を元に、楽しいシリーズが構築できたと本当に感謝しています。
 阿蘇芳秀はいつも自分から遠いと思っておりますが、そんなわけで東堂大吾は若干近い作家。作中に出て来る「寺子屋あやまり役宗方清庵シリーズ」もいつか自分で書こうと思っていたプロットを流用しました。わたしが書きたいなーと思う作品を書いていたりもするのが大吾です。

 本を巡る二人のシリーズなので、書き下ろしSS、初回SSは全て本をテーマにしました。
 貞節までを書いてアンケートを読んだら、
「このシリーズに出てくる本を読んでみようと思います」
 と書いてくださった方が多くて、それがすごく嬉しかったんです。
 でも不貞と貞節を書いたときはその視点がわたしになかったので、SSは読んでいただけたら楽しいかもしれない本を選んでそれをテーマに書きました。
 どの特典を選ぶか、お好きなタイプの本で選んでいただけたら嬉しいです。
 本編の書き下ろしには、「色悪作家と校正者の八郎」、「八郎」(斎藤隆介・滝平二郎作)を巡る居酒屋鳥八での大吾と正祐の師走の痴話喧嘩。「八郎」は大好きな絵本です。
 【店舗特典・協力書店で購入した方のみ】書き下ろしSSペーパーには、「色悪作家と校正者の蟹工船」。「蟹工船」を巡る鳥八での二人の……喧嘩ばっかりだなこの二人は。協力書店さん一覧はこちらです。「蟹工船」は正直、楽しいかと言われたらうんごめんわたしが最後の一文が大好きなだけなんだ。大吾っぽいなと思って選びました。
 【店舗特典・コミコミスタジオ様で購入した方のみ】書き下ろしSS小冊子は「色悪作家と校正者の台所のおと」です。「台所のおと」(幸田文)本当に素晴らしい短編。未読なら是非読んで頂きたい作品です。コミコミさんでは「台所のおと」と「蟹工船」の両方が入手できるはず。「台所のおと」を巡って正祐の部屋で喧嘩をする二人。いつも喧嘩ばかり。
 そして【店舗特典・アニメイト様で購入した方のみ】書き下ろしSSシートには「色悪作家と校正者の冷たい方程式」です。名作SF「冷たい方程式」(トム・ゴドウィン)本当に傑作。おもしろいよ。「冷たい方程式」を巡って大吾の家で喧嘩を……。「冷たい方程式」は「さあ、今から担当替えです 毎日晴天!14」の中でも阿蘇芳秀の作家性として引用していますが、わたしの「冷たい方程式」フェアでございます。短編なので是非。アニメイトさんでは「冷たい方程式」と「蟹工船」の両方がついてきます。
 お好きな本で特典を選んでみてください。
 【店舗特典・ホーリンラブブックス・まんが王・漫画全巻ドットコム様で購入した方のみ】イラストブロマイドをプレゼント。
 麻々原絵里依先生のカバーと口絵、そして本文のイラストやおいしそうな食べ物の絵が嬉しいです。
 お好きな本で特典を選んでみてください。
 楽しい本になりました。
 楽しんでいただけましたら心から幸いです。
  1. 2017/12/05(火) 23:09:16|
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「おうちごはんは適宜でおいしい」(徳間書店)発売中

 東北のおいしい食材をわたしが全力で調理しまくる食べものエッセイ、「おうちごはんは適宜でおいしい」が発売中です。
 「小説Chara vol.37」には、「おうちごはんは適宜でおいしい・小説キャラ出張編!」を書いています。こちらは会津の郷土料理とその思い出を綴ったので、是非。

 まだ感慨で胸がいっぱいですが、やっと本になりました。本当に嬉しい。ツイートもしましたが、自著を手にして涙が出たのは初めてです。
 この本はWEBエッセイ「会津『呑んだくれ屋』開店準備中」を、抜粋してまとめたものです。
 連載は、更新し続けてくれたA-linkさんが、
「菅野さんのしたいことを聞かせてください。何ができるか一緒に考えましょう」
 と言ってくださって、様々話し合い、「東北食べる通信」に直接わたしが手紙を書き、代表の高橋博之さんにも自分で会いに行って、そうやって始めました。
 楽しい本になったのに苦労した話などお聞かせするのもとも思うけれど、知って欲しいとも思うので少し書きます。
 最近、出版を巡る状況が明るくないことは、様々目に入ってくるかと思います。
 書籍にして、東北の食材を本という形で手に取ってもらうということを目標にしていましたが、途中頓挫したことなども多く、書籍化のために出版社に企画を持ち込むということも初めて自分でして回りました。会議にかけていただいても通らなかったり、決して簡単な道のりではなかった。こういったことは普段のわたしの仕事の範疇ではないので、正直疲弊は大きかったです。この連載でなければ、あきらめたと思う。
 でもあきらめずに、企画持ち込みを続けて、不思議なことですが最終的に古巣の徳間書店が書籍にしてくださいました。
 オールフルカラーの、本当にかわいい素敵な本にしてくれた。手に取ってもらえる本になるように、担当さんも営業さんもたくさん考えてくれました。
 本にするまでがわたしの仕事と決めてがんばって、やってよかったと、本を手にしたときに涙が出ました。
 読んでいただくまでが、わたしの仕事です。
 たくさんの人の手を借りて、がんばった甲斐があった本当に楽しい本になりました。
 手に取って読んでくださったら、こんなに嬉しいことはないです。
 よろしくお願いします。

2月20日追記
根拠のない心無い言葉を知ったので、否定しなくてはならない時もあると思うのでお伝えさせてください。
明記してきませんでしたが「おうちごはんは適宜ておいしい」のWEBエッセイは、わたし、当時の担当、A-linkさん、全員全て持ち出しで連載していました。
誰にもギャラは発生していないし全員全て自腹です。
ノーギャラで持ち出しですとお知らせして連載自体を安く思われることを避けるために敢えて語りませんでしたが、東北食べる通信も普通に購読し日本酒も自分達で購入していました。
震災復興を目的として始めたので、この連載だけは特別と決めて、けれど誰にとっても簡単な日々ではありませんでした。
明らかな間違いには反論するべき時もあると思い、今回はお知らせさせていただきます。
そういう状況で全員精一杯やりました。
エッセイ本の発行に関しては通常通り印税が発生しております。
この印税は普通に美味しい東北の食べ物やお酒にしてわたしが普通に食べております。
がんばったんだよみんな!
残念な追記ですが、そんなわけでがんばった一冊を是非楽しんでやってください。

ouchi.jpg
  1. 2017/11/27(月) 09:35:19|
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「ぼくのワンピース」作画・山田睦月先生/「隔月刊 WINGS8月号」から連載スタート中(書き下ろし漫画原作)

 十二年ぶり、「デコトラの夜」以来の山田睦月先生の描き下ろし漫画原作を担当させていただいています。
 自分のカテゴライズに悩む等と、悩まない真人の物語。
 この物語には二つの曰くがある。私にのみですが。
 これは「デコトラの夜」が終わる頃に、次の山田先生の原作にやらせていただけないだろうかと十二年前にプロットを書いた話です。ふとプロットが出て来てタイミングも合い、今回実現に至りました。
 でも十二年が経ったことは、よかったと今回書いていて思いました。
 等のような悩みを取り巻く環境が十二年の間に激変していて、現在の方が私は書きやすかった。
 そんな風に変化して行くテーマを扱っているので、やがてこの話も「いつの時代の話だ」となるかもしれませんが、珍しく今を生きるのである。

 そして書き始めて気づいたのですが、等と真人は、「朝彦と夜彦1987」の朝彦と夜彦の二卵性双生児のような二人です。
 同じキャラクターではありません。
 何故十二年前にこの二人を考えたのか、少し申し訳ない経緯ですが書きながら二人が産まれたわけを思い出しました。
 当時、「朝彦と夜彦1987」が完全にお蔵に入って。
 小説にしようかどうしようか、漫画の方がより生きるのではと、それで山田先生の力を借りようとしたんだと思います。等と真人は、原型は朝彦と夜彦だと書いてて気づいた。
 読まれたら「どの辺が?」と思われるかもしれませんが、そこから生まれた違う人生を生きてる等と真人です。
「ちょっと台詞が戯曲的過ぎる」
 とは担当さんにも指摘されて、大分漫画よりにしました。
 漫画として山田先生が昇華してくださると信じて、私はただ楽しみです。

 キャラクターを立てたあとの発想は当時はもう少し安易だったのですが、いざとなるとそうもいかずかなり山田先生の力を借りながらの船出です。
 どうか最後まで見守ってやってください。
 楽しんで!
  1. 2017/06/26(月) 19:32:49|
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「華客の鳥」(ディアプラス文庫)/7月10日頃発売(協力書店特典SSあり)

 また新刊なのか。
 そう言わずに。これはちょっと特殊な本です。
 「華客の鳥」は、1999年に「小説ディアプラス vol.2」に掲載された、「HARD LACK」シリーズの登場人物シンとハルを主人公にしたスピンオフです。当時の挿画は松崎司先生で、掲載は十八年前。そんな長い時間そのままにしていたのは私で、担当さん及び新書館さんがあきらめずにいてくださって7月にようやく本になります。
 「華客の鳥」のその後の物語「鳥の行方」と、エドとタクヤも登場する「By the way」を書き下ろしたのは四年前でした。「鳥の行方」を書いたときは、よくもこんなに長いことこの続きを放置していたと自分に呆れ果てました。書けて良かった。
 一言言いたい。「華客の鳥」を書いたのは十八年前だ。古くさいんじゃなくて古いの。その古さを堪能してください。
 後書きに書き忘れた気がするのですが、「華客」は本来の「かかく」と読ませる言葉とは違う意味で私の造語です。「かきゃく」と読ませます。

 美しいシンとハルを今回描いてくださったのは、「レベッカ・ストリート」でも別次元のシンとハルを描いてくださった珂弐之ニカ先生です。
 カバーの美しさ、口絵のハルの少年の健気さや脆さは、言葉が出ないです。
 そしてその美しさを存分に生かしてくださった新書館デザイン部にも感謝しかない。
 十八年が経って、美しい本になりました。
 是非読んでやってください。

 この本には、協力書店特典SSというものがついてきます。「デート」という短編を書きました。
 どうしてもこの特典ペーパーを入手して欲しい。
 何故かというと、シンとハルと、エドとタクヤで楽しくデートする話だからです。楽しいよ。
 時々この特典SSでやってしまうのですが、
「ここまで本に入れたかった」
 というやつです。今回はやってしまった。本に入れたかったけどペーパーなので手に入れてやってください。
 アニメイト全店と、ネット書店通販もあります。
 青文字がリンクになっております。よろしくね。
「華客の鳥」特典情報
「華客の鳥」特典SSペーパー配布書店リスト
 書店さんが把握していない場合もたまにあるようなので、ついて来ない場合は書店員さんにお尋ねください。

 きれいな本にしていただいて、感謝です。
 読んでいただけたら、なお嬉しいです。
  1. 2017/06/22(木) 19:49:46|
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「成仏する気はないですか?」(キャラ文庫)/「小説Chara vol.36」に続編「成仏してはみたのの」掲載

 また新刊だな。
 また読んでくださいな。この間の新刊と違って、こちらには絶賛花粉が飛んでいた。
 タイトルから花粉が飛んでるでございましょう。

 これは珍しく最初から、
「ラブコメください」
 というオーダーをいただいたので、
「じゃあ幽霊お渡ししやしょう」
 という感じでお渡ししました。幽霊、三角関係、片思い、法律、銀行、横領、そして未亡人BL!
 未亡人BLだよ。
 表紙に三人いるのは、かなり前に出していただいたやはりホラーBL「恐怖のダーリン♡」以来です。あれはゾンビBLでした。
 大丈夫怖くない。私はホラー映画観られない。
 ならなんで書くのだ。
 書くのは好きだ。
 表紙の真ん中にいる優が、私としてはかつてなく可愛くなったんでないのと思っているので可愛がってくださったら嬉しいです。
 発売中の、
「小説Chara vol.36」
 に続編、「成仏してはみたのの」が掲載されています。
 こちらにはイラストをくださった田丸マミタ先生の、このキャラクターたちの美しいポスター、そして描き下ろし扉がついております。
 すごいかっこいい。
 雑誌は売り切れたら再版はないので、是非入手してやってください。

 幽霊はともかく法律は、去年ちょっときっかけがあって法律そのものについて考えるようになりました。
 真面目に考え始めたのは去年なので色々拙いかと思いますが、キャラクターを生かしていたらいいな。
 法律のことを考え始めていたところに丁度二十七歳女子と仲良くなって、呑んでるときに受験の話になりまして。そうとう勉強したんだなと何気なく、
「何学部?」
 って訊いたら、
「法学部。法の番人よ♡」
 とプリキュアみたいなポーズを取られて爆笑したんだけど、その後気になることは彼女に聞いてみたり、その中に初めて知ることもあったり、今回も色々質問に答えてくれてたくさん教えてもらった。
 自分の考えと現実のズレや甘さもすっと教えてもらえて、若い友人に感謝の一冊となりました。
 知らないことわからないことまだまだたくさんですが、身近な人にこうして自分の持ってなかった部分を分けて貰えるのは嬉しいことです。ありがたいよ!
 できればまた書きたい人たちになったので、その機会が巡ることを願いながらもうちょっと勉強します。

 楽しく萌えて読んでくれたら、それ以上に嬉しいことはない。
 読んでやってください!
  1. 2017/05/26(金) 20:47:15|
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